NFCタグの活用について

昨今、NFCタグはあらゆる場面で活用されています。
皆様の身近なところでも活用事例は多く、無意識に使用しているケースも多いのではないでしょうか?

NFCタグとは?

NFC(Near Field Communication)は、短距離無線通信技術の一種であり、電子デバイス間で情報をやり取りするために使用されています。

1. 通信距離について

NFCは非常に短い距離で通信が行われる技術で、通常は数センチメートルから最大で約4センチメートル程度の範囲で通信が行われます。
短い距離での通信により、通信のセキュリティが向上し、通信が意図せざるものに拾われる心配がありません。

2. 通信モードについて

NFCはアクティブモードパッシブモードの2つの通信モードがあります。
アクティブモードでは、デバイス同士が電力を供給し合いながら通信を行います。
一方、パッシブモードでは、一方のデバイスが電力を供給し、もう一方がその電力を利用して通信します。

3. 通信速度について

NFCの通信速度は比較的低く、通常は424 kbps(キロビット/秒)までとなります。この速度は、小容量のデータをやり取りするために十分ですが、大容量のデータ転送には適していません。

4. 利用分野について

NFCは様々な分野で利用されています。主な用途には、モバイル決済、スマートフォンの自動設定、アクセス制御、広告や観光案内、医療デバイスなどがあります。

5. セキュリティについて

NFCはセキュリティが重視されており、通信の暗号化や認証が組み込まれています。また、通信距離が非常に短いため、物理的にデバイス同士が近接している必要があるため、リモートからの不正アクセスが難しいとされています。

6. 標準規格

NFCは国際的な標準規格であり、ISO/IEC 18092およびECMA-340で規定されています。
異なる製造元や機種間での互換性が確保されています。

 

NFCの活用例

NFCはその短距離かつセキュアな通信特性から、モバイルデバイスやスマートデバイスの相互接続、コンタクトレス決済、タッチセンシングなど、さまざまな用途で利用されています。

1. スマートフォンの自動設定

新しいスマートフォンやデバイスの初回セットアップ時に、NFCタグを使用してWi-FiパスワードやBluetooth接続などの情報を自動的に設定することがあります。

2. スマートポスターと広告

NFCタグを採用したポスターや広告を活用して、ユーザーはスマートフォンをかざすだけで関連情報やプロモーションコードを取得できるようになります。

3. 決済とチケット

NFCは決済システムや電子チケットにも使用されています。スマートフォンやカードをNFC対応の端末にかざすことで、迅速な支払いや入場が可能です。

4. スマートホームとIoT

家庭内のスマートホームデバイスやIoTデバイスを制御するために、NFCタグが使用されることがあります。例えば、家に帰るときにNFC対応のスマートフォンをかざすことで、照明やエアコンを自動的に設定するなどが考えられます。

5. ビジネスカード

NFCを組み込んだビジネスカードは、相手のスマートフォンに簡単に連絡先情報を共有する手段として使われます。最近ではリンクツリーなどを設定し、名刺代わりに使用するケースも増えてきました。

6. 観光案内

観光地や博物館などでは、展示物や場所に関する詳細情報を提供するためにNFCタグが使われることがあります。
インバウンドの需要も増え、スマートフォンでかざすだけで、関連する情報を得ることができ無人化を目指す企業様に導入が行われています。

7. 医療分野

医療機関では、患者の情報をNFCタグに保存し、医療スタッフがスマートフォンや専用のデバイスでアクセスすることがあり、患者の履歴や医療情報の管理が容易になるという利点から導入が進んでいます。

これらは一部の例であり、NFCタグは様々な分野で利用されています。技術の進化と共に、新たな応用領域も増えていくと考えています。

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